【号泣】娘が2歳のときに他界した嫁、でもいつも傍にいてくれた
それから三年経った。
俺は今でも彼女の事を引きずっている。
オレなんかと出会わなければ彼女は・・。
俺は彼女のお陰で幸せだったが、彼女には俺のせいで幸せを掴みそこなったんじゃないのか・・とか。
生活する為に工場と夜のウエイターのバイトで彼女の忘れ形見の娘との会話もあまり無かった。
そのせいか、娘はいつも一人で絵を描いている。
昨日、仕事から帰ると、また娘が何か描いていた。
「それなに?」愛想なく聞くと、娘は「おかあさん」と答え、絵を書き続けた。
一瞬、ドキッとした。
「え?おかあさん?・・・お母さん何してるの?」と聞き直すと
「今日はオカーサンとお砂場で遊んだの」
俺は、娘に聞いた「どこのお母さん?お友達の?」
娘ははっきりと「違うよ、美優(娘)のお母さんだよ。昨日も遊んだの」
娘は続けてこう言った。
「美優おかーさん大好き、おかーさんもねぇ、美優とパパが大好きなんだよ」
俺は娘を抱き上げ、すぐにその砂場に走った。
砂場に着くと、もちろん、そこに彼女はいなかった。
娘は「おかーさんはこの公園が大好きなんだって。いつも美優より先に着てるよ」
その言葉を聞き俺は思い出した。
この公園は高校時代、よく彼女と立ち寄り、始めてキスしたのもこの公園。
俺は、娘の前で号泣した。むせる様に泣いた。
娘はポカーンとしていた。
俺は娘を抱きしめ、謝った。「ごめんね」と。
彼女が死んだ事を受け入れられず、多感な年頃の娘の相手もせず、毎日クヨクヨ生きていた自分自身が恥ずかしかった。
彼女は死んでも、娘の遊び相手になって。
俺は死んだ彼女にも苦労をかけていた。
出典: http://oniyomediary.com/archives/20130036.html#more